るい動物病院のブログ 知多半島エリアで往診専門の動物病院をしています
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オゾン療法の効果 腫瘍のワンコさん
2015年06月03日 (水) | 編集 |
オゾン療法についてのお話。
去年の年末の症例です。アップしそびれていました。

ミックス犬 14歳 膀胱腫瘍 体重20kgぐらい

『腰が立たなくなったんです』との連絡を受け訪問しました。
伺う車の中では”後躯麻痺”いわゆる椎間板ヘルニアや、なんらかの原因で後ろ足が麻痺したり痺れたりして、うまく使えなくなる状態を想定していったのですが、伺うとシャンと立ち上がってるワンコさんとご対面。

どうやら腰が抜けたように座り込んで立ち上がらなくなってしまった、とのことでした。
私が来たことで緊張したのか、立ってウロウロし始めました。

一通り触診をすると、腹腔内の下腹部にげんこつ大の大きな固い塊に触れます。
許可をいただいて超音波エコー検査をすると膀胱に大きな腫瘍があることがわかりました。

排尿はキチンとできているようで、下の色も悪くないので貧血が進んでいるということでもなさそうです。

とても切除できる大きさではないので、飼い主さんと相談のうえ、血液検査などは行わず、対症療法として
ステロイドと抗生剤の注射、およびオゾン注腸法による治療を行いました。

心配だったので、翌日もう一度伺ってお話を聞くと、処置の後2時間くらい熟睡し、起きたと思ったらそこからいつも通りの元気がでてきた、とのこと。

私が伺う前は、玄関の段差が自力で降りれなくなり飼い主さんが介助したそうなのですが、ヒョイヒョイっといつものように玄関の段差を降りたとのことでした。

ステロイドと抗生剤の投薬は継続し、2週ごとにオゾンの治療も併用しましょうということで、さらに一週間後に訪問。

状態は問題なく、排尿も普通にできているとのこと。

2回目のオゾン注腸法を行いました。
内服に抗腫瘍目的のサプリメント剤も追加しました。
つぎは年明けに伺いますね、とのことでお宅を後にしました。

年明けに電話があり、大みそか、12月31日に突然状態が急変し亡くなってしまったとのことでした。
私も休診でしたので、対応できなかったことが大変申し訳なかったのですが、
飼い主様は直前まで元気で生きてくれたことに満足してくれた様子でした。

世の中に”何にでも利く魔法のような治療法”というものは存在しませんから、オゾン療法も同様で、治療対象は幅広いのですが、どこまで体が反応してくれるのかは、まだ私自身にも未知数です。

生き物が本来持ち合わせている”老い”や”寿命”をびっくりするほど延ばすことは難しいかもしれない。
でも、今までであれば、注射や投薬治療までしか提供できなかった自分の診療で、ひとつ提供できる選択肢が増えたのかな、と感じています。

ペットに無理をさせず、でも治療をあきらめないこと。
命の灯が消えるその日まで、気持ちよく過ごしてもらうこと。

ものすごく難しいかもしれないけれど、そんな診療を目指していきたいと思っています。
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コメント
この記事へのコメント
素敵です。
命の灯が消えるその日まで、気持ちよく過ごしてもらうこと。

なんて素晴らしい目標なんだろう。
目指し甲斐があるね。(^o^)
2015/06/03(水) 23:10:09 | URL | chun #Y0BAREbE[ 編集]
>chun
気取ったセリフみたいになっちゃうけど、人もペットもそうあってほしいと思うんだよね。
ご自宅に伺って、今までのように飼い主と獣医師を隔てる診察台がなくなって、いろんな意味で距離が近くなった分、余計にそう思うようになりました。
2015/06/04(木) 19:28:26 | URL | maco #-[ 編集]
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