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るい動物病院のブログ 知多半島エリアで往診専門の動物病院をしています
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ちゃこさん
2013年10月29日 (火) | 編集 |


私が飼っていたネコ、”ちゃこ”さんです。

今日、10月29日は、ちゃこが天国に旅立って3年になります。

17歳、慢性腎不全でした。

私が大学4年の冬、大学の動物病院に捨てられた4兄弟の猫で、
『このまま貰い手がなかったら、1週間後には処分だよ』という一言に
”え~っ、こんなに可愛いのに、そんなの嫌だっっ!”って思って、
それぞれ手分けして学生でもらっていったうちの一匹です。

同期の獣医科の学生は、半分くらいが、こんな理由でアパートでこっそりニャンコを
飼っていて様な気がします。

小さいころから実家の家族で犬は飼っていましたが、
この子は私が初めて飼った”我が子”でした。
外に出さないこともあり、気が小さくて、最終的に私しかダメで、
実家の家族も、結婚したうちの旦那にもなつくことがありませんでした。

でも、自分には仕事から帰ってくればお出迎えしてくれるような、
まるでワンコのような甘えんぼニャンコでした、

異変に気付いたのは4年前の12月、かなり高齢だし、猫は腎臓が悪くなりやすいから
腎臓病用の処方職を、予防的に食べていたのですが、だんだん痩せてきて
フラフラするようになったんです。

でも、この子はホントに気が小さいので、車で30分かけて自分の勤め先の病院に連れて行くのも可哀そう。

・・ということで、採血用のポンプだけ持ち帰り、自宅で採血し、それを病院に持って行って
検査しました。

完全に腎不全。検査の数値は振り切っちゃうほど高い値。
このままダメになっちゃうのか、、、と、ものすごく不安になりましたが、点滴セットを持ち帰り、
背中に点滴する『皮下輸液』という治療で何日か点滴を続けると、食欲も出てきて
一見すると、元通りのように元気になってきました。

もしかしたら、数字、下がってくれたかも・・!

そんな期待を込めて、10日後くらいに再検査(もちろん自宅採血です)しましたが、
結果は腎臓の値はほぼ振り切ったまま。

慢性腎不全、確定です。

その後は常に自宅に点滴セットを準備して、様子を見ながら、場合によっては毎日、
調子が良ければ数日おきに、点滴を続けました。

腎不全が確定してからは、腎臓の治療食は全く食べず、
市販の”カルカン”のパウチタイプしか食べなくなったので、
ホームセンターに行くたびに、箱買いしていました。。

soukai_4902397814498.jpg

調子がいいと、1日に3袋くらい食べてくれたんですよ。

もともと、私は『ひとまず食べなきゃ始まらない』と思う人なので、
普段、飼い主さんにも、調子が悪い時はあまり食べ物の制約は加えないほうすが、
ちゃこも病気が発覚してから、治療食を食べなくても、長い間頑張ってくれたので、
大事なのは理屈ではなく、本人の生命力だなあと実感したものです。

治療を開始して11か月、最終的に、点滴しても食欲の回復が見られなったので、
自分の頭の中にいる”獣医である自分”が、”飼い主である自分”に引導を渡し、
そこで治療は止め、その3日後に私の腕の中で息を引き取りました。

17歳です、猫の寿命で考えれば充分、大往生です。

しかし、『もう治療をしない』・・・この選択はものすごい辛い。。。
何もしてあげないことが、こんなに辛いものなのか。

飼い主感情からすると、なんか見殺しにしているような感覚に襲われ、
でも、無理に延命をするのもきっとこの子の為じゃない、、そんな感情が
交錯する、本当につらい3日間でした。


5kgあった体重が、最後は2kg台まで落ち、ペラペラな体になっちゃいました。
でもよく頑張ってくれて、最期の瞬間にちゃんと飼い主としてそばにいてあげられたので、
その時間までちゃんと待っててくれて、本当に”親孝行な息子”だったと思います。

結局、病気が発覚してから、1度も病院に連れて行くことはありませんでした。
年末の採血以降、血液検査をすることもありませんでした。

自分は獣医の立場ですから、このような治療が可能だったのかもしれないのですが、
自分がこの仕事をしていなかったら、気の小ささに来院のストレスが可哀そうで
病院に連れて行くことすらあきらめたかもしれないですから、
多分のころから、ワンコやニャンコにできるだけストレスをかけないように
在宅で治療してあげたい、在宅でも十分に飼い主が満足できる治療ができるのでは、、、
と思うようになっていたのかもしれません。

この子には、本当に飼い主として多くのことを学ばせてもらったし、
この子がいなければ、今、こうして獣医を続けていなかったかもしれないと思うこともあるので
本当に一緒に過ごせた時間に感謝しています。
3年たった今でも、もう一度でいいから会いたいって思います。

ありがとうね、ちゃこさん。
お母ちゃんはこれからも、頑張るよ~♪




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コメント
この記事へのコメント
すごいね
読みに来ました。

大変な経験をしたんだね。
なんだか、ものすごく気持ちが伝わってきて、何度も読み返してしまいました。

なるほど、この出来事がそのあとの あなたの変化につながったんだね。
なんだかすごく、自分の中でつながりました。
本当に たいへんだったね。
でもたぶんいい経験だったんだろうし、得たものも大きいんだろうな。
たまにしか合わない私がかんじるくらいだもの。

応援するよ。
なにかできることないか、考えなきゃね。(^^;;
2014/02/05(水) 22:23:55 | URL | chun #Y0BAREbE[ 編集]
ありがとね。
chun、コメントありがとう。

自分もペットを飼っているから、飼い主さんの気持ちは
わかるつもりでいたけれど、闘病しているペットを見守る
飼い主の気持ちは、体験してみないとわからなかったよ。

応援ありがとう♪
2014/02/07(金) 15:50:05 | URL | maco #-[ 編集]
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